M&A仲介の手数料を比較|主要業者の費用体系と選び方を解説

- M&A仲介の手数料に法令で定めた一律料金表はなく、各社の公表条件を個別に確認する必要がある。
- 成功報酬の計算は「レーマン方式」が広く使われ、取引金額の区分ごとに料率を掛ける。
- 小規模案件では最低報酬額が実効手数料率を大きく押し上げるため、料率より最低報酬の確認が重要。
- 着手金・中間金の有無は会社差が大きく、「成功報酬のみ」を明示する会社もある。
- 公的に確認したいなら、中小企業庁のM&A支援機関登録制度で登録の有無をチェックできる。
M&A仲介 手数料 比較の結論

結論から言うと、M&A仲介の手数料比較で見るべきは「料率」ではなく「着手金・中間金・最低報酬を合わせた総額」です。
理由はシンプルで、成功報酬の料率は各社似通っているからです。差がつくのは初期費用と最低報酬額のほう。ここを見落とすと比較が成立しません。
そもそも手数料には、法令で一律に定めた料金表が存在しません。中小企業庁のM&A支援機関登録制度を確認しても、料金を一律規制する仕組みは見当たりませんでした。だから各社の公表条件を一つずつ並べるしかないんです。
| 観点 | 内容 | 比較のポイント |
|---|---|---|
| 着手金 | 契約時に支払う初期費用 | 「無し」を明示する会社もある |
| 中間金 | 基本合意時などに支払う費用 | 有無と金額を要確認 |
| 成功報酬 | 成約時に支払う報酬(レーマン方式が主流) | 料率の区分は各社似ている |
| 最低報酬額 | 成功報酬の下限となる固定額 | 小規模案件ほど影響が大きい |
成功報酬の計算でよく使われるのが「レーマン方式」です。取引金額を区分し、区分ごとに違う料率を掛けて合算します。日本M&Aセンターやエムアンドエー総合研究所が公開している方式です。
| 取引金額 | 料率 |
|---|---|
| 5億円以下の部分 | 5% |
| 5億円超〜10億円以下の部分 | 4% |
| 10億円超〜50億円以下の部分 | 3% |
| 50億円超〜100億円以下の部分 | 2% |
| 100億円超の部分 | 1% |
エムアンドエー総合研究所は着手金・中間金を取らず成功報酬のみと明示しています。一方で最低報酬額を設けている会社もあり、ここは各社で差が出ます。
正直に言うと、私が経営者に最初に伝えるのは「料率表をもらって満足しない」こと。料率が同じでも、初期費用ゼロか数百万円かで手元に残る額がまるで変わるからです。
関連記事
手数料の比較を進める前に、M&Aの全体像と案件の探し方を押さえておくと判断が速くなります。

特に小規模M&Aを考えている経営者は、最低報酬額の影響を必ず受けます。先に仕組みを知っておくと、見積もりを見たときに違和感に気づけます。
M&Aとは?目的・手法・メリット・流れを解説【図解でわかる】
M&Aとは、企業の合併(Merger)と買収(Acquisition)を指し、事業承継や事業拡大の手段として使われます。
手数料を比較する上で大事なのは、流れのどの段階でどの費用が発生するかです。着手金は契約時、中間金は基本合意時、成功報酬は成約時。この3点で支払いタイミングが分かれます。
私が相談を受けるとき、まずこの支払いタイミングを図にして説明します。総額だけ見ても、いつお金が出ていくかで資金繰りの感覚が違うからです。
【2023年最新】M&Aマッチングサイトのおすすめ16選【徹底比較】

マッチングサイトは、仲介会社を介さず売り手と買い手が直接つながる仕組みで、手数料を抑えやすいのが特徴です。
仲介会社の成功報酬と比べると、マッチングサイトは料金体系が異なります。ただし交渉やデューデリジェンスを自力で進める負担は大きい。ここはトレードオフです。
小規模案件で最低報酬の重さに悩むなら、マッチングサイトを併用する選択は現実的だと私は考えています。
個人でもM&Aできる?公認会計士が案件の探し方とメリット・デメリットを徹底解説
個人でもM&Aは可能で、近年は数百万円規模の小規模案件を個人が買うケースが増えています。

ただし個人で買う場合こそ、最低報酬額の影響が大きくなります。売買価格が小さいほど、固定の最低報酬が実効手数料率を押し上げるからです。
私が個人の買い手に伝えるのは「料率ではなく最低報酬を先に聞け」。これに尽きます。
M&Aのおすすめサービス15選 各サービスの特徴を徹底解説
サービス選びでまず確認すべきは、着手金・中間金の有無と最低報酬額の3点です。
成功報酬の料率はレーマン方式でほぼ横並びになりがちです。だから差別化の焦点は初期費用に移ります。
| こんな人 | 重視すべき手数料の観点 |
|---|---|
| 小規模案件の売り手 | 最低報酬額が低い、または成功報酬のみの会社 |
| 資金繰りに余裕がない | 着手金・中間金が無い会社 |
| 大型案件の売り手 | 料率区分と総額シミュレーション |
| 公的な裏付けを重視 | M&A支援機関登録制度に登録済みかどうか |
私の経験では、初期費用ゼロを掲げる会社は小規模の売り手に向きます。一方、大型案件なら料率区分の細かさが効いてくる。一律に「ここが一番」とは言えません。
小規模M&Aとは?案件を探す方法や流れ、事例をくわしく解説

小規模M&Aとは、おおむね売買価格が数千万円以下の取引を指し、手数料比較で最も最低報酬額の影響を受ける領域です。
たとえば成功報酬の料率が同じ5%でも、最低報酬が固定で設定されていれば、売却価格が小さいほど実効負担率は5%を大きく超えます。
事業承継マッチングサイト16選【地方特化サイトも紹介】
事業承継マッチングサイトは、後継者不在の中小企業と買い手をつなぐ仕組みで、地方特化型も増えています。

地方の事業承継支援に長く携わってきた立場で言うと、地域密着のサイトは買い手の顔が見えやすい。ただし手数料体系はサイトごとに異なるので、登録前に必ず条件を確認してください。
公的な裏付けが欲しいなら、中小企業庁のM&A支援機関登録制度で登録機関一覧を確認できます。比較の前提として使える情報です。
新着記事
手数料比較に役立つ新着情報として、業種別の相場や支援機関の登録状況をまとめた記事が増えています。
業種別の相場を知っておくと、提示された成功報酬が妥当かを判断しやすくなります。料率だけでなく、最低報酬との兼ね合いで見るのがコツです。
かいしゃ価値トレンドとは?同業他社のM&A相場・成約事例が30秒でわかる仕組み

かいしゃ価値トレンドは、同業他社のM&A相場や成約事例を素早く確認するための仕組みです。
相場感を持つことは、手数料の妥当性を判断する土台になります。自社の想定売却価格が見えれば、レーマン方式の料率区分のどこに当たるかも逆算できる。
私が経営者に相場を見せると、「最低報酬で損するかどうか」の議論が一気に具体化します。数字があると話が早いんです。
M&A支援機関登録制度に登録している税理士法人まとめ53選【2026年版】
M&A支援機関登録制度は中小企業庁が運営し、登録支援機関の情報が公表されている公的な制度です。

料金を比較する前に、相手が登録されているかを確認する。これは公的に裏付けが取れる数少ないチェック項目です。料率や最低報酬は各社の自己申告ですが、登録の有無は制度上で確認できます。
正直、登録の有無だけで安心はできません。ただ、最低限の足切りとしては有効だと私は使っています。
よくある質問
M&A仲介の手数料比較について、相談現場でよく受ける質問をまとめました。
よくある質問
最後に一つだけ。料率表をもらったら、その場で「私の売却価格だといくらになりますか」と総額を聞いてください。これを言えるかどうかで、交渉のスタートラインが変わります。
- 中小企業庁 M&A支援機関登録制度
- エムアンドエー総合研究所 手数料ページ
- 日本M&Aセンター 手数料説明ページ
- M&A仲介会社の比較(next-sfa.jp)
- M&Aの基礎知識(financeinjapan.com)
- M&Aサクシード 知識記事
- M&A仲介手数料の解説(ma.kaipoke.biz)
- M&A仲介手数料の解説(finance-produce.com)
- M&Aサービスの比較(co-ad.jp)
- M&A仲介の安全な進め方(secure-link.jp)
- 中小企業庁 M&A支援機関登録制度(登録機関一覧)
- 中小企業庁 M&A支援機関登録制度
- エムアンドエー総合研究所 手数料ページ
- 日本M&Aセンター 手数料説明ページ
- M&A仲介会社の比較(next-sfa.jp)
