廃業防止補助金の対象条件とは?倒産防止共済に加入できる事業者を解説

- 廃業・再チャレンジ支援事業の補助上限は50万円、補助率は3分の2以内です。
- 同事業の補助金は事業完了後の精算払いで、必要資金は自己調達が前提です。
- 経営セーフティ共済は中小企業者である個人・会社・組合が加入できます。
- 共済の加入資格は業種ごとの従業員数で決まり、製造業は300人以下、小売業は50人以下です。
- 荒川区・中央区など自治体は共済掛金の一部(月額上限2万円など)を補助しています。
廃業防止 補助金 対象条件の結論

廃業防止に関する補助金は「廃業そのものを支援するもの」と「廃業を防ぐ備えを支援するもの」の二つに分けて考えるのが正解です。
前者の代表が廃業・再チャレンジ支援事業です。補助対象経費は事務局が必要かつ適切と認めた経費で、補助率は3分の2以内、補助上限は50万円とされています。
私が現場で相談を受けるとき、まずここの誤解を解きます。補助金の交付は事業完了後の精算払い(実費弁済)であり、事業に必要な資金は自己調達が必要です。先にお金が振り込まれるわけではない、という点を最初に押さえてください。
後者、つまり廃業を防ぐ備えとして使えるのが経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)です。取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐ制度で、加入そのものを自治体が補助しているケースがあります。以降の章では、この共済の対象条件を業態・業種別に細かく見ていきます。
加入を検討しているけれど… 私の事業は倒産防止共済に加入できる?
経営セーフティ共済に加入できるのは、中小企業者である個人事業主または会社、そして一定の組合です。

判断のポイントはシンプルで、業種ごとに決められた「常時使用する従業員数」または「資本金」の基準に収まっているかどうかです。
正直に言うと、相談現場で一番多いのは「自分の業種がどこに当てはまるか分からない」という詰まり方です。製造業なのか、それを卸しているから卸売業なのか。ここを取り違えると従業員数の上限も変わるので、後の章の表で必ず確認してください。
加入を後押しする自治体補助も存在します。たとえば荒川区の制度では、中小機構と共済契約を締結し6か月以上掛金を納付していることなどが要件です。
倒産防止共済制度に加入できる個人事業主とは?
継続して1年以上事業を行っている中小企業者であれば、個人事業主も経営セーフティ共済に加入できます。
判断は業種別の従業員数で行われます。たとえば製造業・建設業・運輸業などは常時使用する従業員数300人以下、卸売業・サービス業は100人以下、小売業は50人以下が目安です。
自治体補助を併用する場合、事業所の所在地が条件になります。中央区の制度では、個人事業主は主たる事業所が区内にあることが要件です。
ご加入いただける個人事業の業態

個人事業で加入できる業態は、製造・建設・運輸・卸売・小売・サービスなど幅広く、それぞれ従業員数の上限が異なります。
自分がどの区分に入るかで、加入できる従業員数の天井が変わります。下の表で確認してください。
| 業種 | 常時使用する従業員数 |
|---|---|
| 製造業・建設業・運輸業など | 300人以下 |
| 卸売業 | 100人以下 |
| サービス業 | 100人以下 |
| 小売業 | 50人以下 |
この表はあくまで例示の区分です。資本金基準など細かい条件もあるため、最終判断は中小機構の公式案内で確認してください。
制度への加入が認められるかどうかの判断基準
加入が認められるかどうかは「中小企業者に該当するか」と「加入が拒絶される事由に当たらないか」の二段階で判断します。

前者は前章の従業員数・資本金の基準です。後者は、たとえば事業開始から1年未満であるなど、制度上加入が認められないケースを指します。
自治体補助を狙うなら、さらに税の納付状況も見られます。中央区の制度では、法人事業税・法人都民税、または個人事業税・住民税を滞納していないことが条件に含まれます。
私の経験では、ここで止まる方が一定数います。税の滞納があると補助の土俵にすら上がれません。共済加入と補助申請を同時に考えるなら、納税状況の確認を最初にやっておくのが効率的です。
加入資格を有する業種および従業員数
加入資格は、業種ごとに定められた常時使用する従業員数の基準を満たすことが核になります。
製造業・建設業・運輸業などは300人以下、卸売業・サービス業は100人以下、小売業は50人以下。この線引きが、個人・法人を問わず加入可否の基準になります。
注意したいのは「常時使用する従業員数」のカウントです。短時間労働者の扱いなど、数え方で結論が変わる場合があるため、ボーダーラインの事業者は公式の基準を一度照らし合わせておくと安全です。
加入申込みの手続き

加入申込みは、必要書類を揃えて中小機構の窓口(金融機関・委託団体など)を通じて行います。
自治体補助を併用する場合は、補助のための申請手続きが別に発生します。順番が大事です。
中央区の制度では、申請は共済契約締結日から6か月以内です。荒川区も6か月以上の掛金納付が要件になっており、いずれも「先に共済へ加入し、一定期間掛金を払ってから補助を申請する」流れになります。
| 項目 | 荒川区 | 中央区 |
|---|---|---|
| 補助額 | 掛金の2分の1 | 掛金月額の3分の1 |
| 月額上限 | 2万円 | 2万円 |
| 申請の主な要件 | 区内本社の中小企業者/6か月以上掛金納付 | 本店または主たる事業所が区内/税の滞納なし |
| 申請期限の例 | 掛金6か月以上納付が要件 | 共済契約締結日から6か月以内 |
倒産防止共済制度に加入できる会社とは?
会社(法人)も、業種別の従業員数または資本金の基準を満たす中小企業者であれば加入できます。

個人事業主と判断軸は同じで、製造業など300人以下、卸売・サービス100人以下、小売50人以下が従業員数の目安です。
自治体補助を使う法人は、所在地要件にも注意してください。中央区の制度では、法人は本店が区内にあることが条件です。
ご加入いただける会社の業態
会社で加入できる業態は個人事業と同様に幅広く、業種区分ごとの従業員数上限が適用されます。
製造・建設・運輸系は従業員数の上限が大きく、小売業は50人以下と最も厳しめです。自社の主たる事業がどの区分かを、登記上の目的ではなく実態で判断するのがコツです。
廃業・再チャレンジ支援事業の補助対象経費は、対象会社・支配株主・株主代表または個人事業主が契約主体となり支払ったものに限られます。会社で申請する場合、誰の名義で契約・支払をするかを最初に決めておかないと、後で対象外になりかねません。
倒産防止共済制度に加入できる組合とは?

一定の組合も、中小企業者として経営セーフティ共済に加入できます。
組合の場合は個人・法人とは別の枠組みで加入可否が判断されるため、自組合が対象に含まれるかは中小機構の加入資格案内で確認するのが確実です。
私の率直な意見を言うと、組合の加入相談は個別性が高く、一般論で断定できません。ここは公式窓口に直接当たるのが結局いちばん早い、というのが実務での感覚です。
ご加入いただける組合の業態
加入できる組合の業態は制度で定められており、該当するかは前述の中小機構の案内で照合します。

組合は構成員や事業内容によって扱いが変わります。掛金の上限や納付期間などの基本条件は個人・法人と共通する部分が多いため、まず加入資格、次に自治体補助の順で確認すると整理しやすいです。
なお自治体補助は中小企業者を主対象とするものが多く、組合が補助の対象に入るかは制度ごとに異なります。荒川区・中央区いずれも要件を個別に確認してください。
よくある質問
よくある質問
まず自分の事業がどの区分の中小企業者に当たるかを確認する。これが廃業防止の補助・共済を使う最初の一歩です。判断に迷ったら、共済は中小機構、補助は各自治体の窓口に直接当たってください。
